薬剤師がインフルエンザについて語る

どうも、すなっぴー(@sunappy10mill)です。

インフルエンザ、すごく流行っていますね。

そういうすなっぴーも、家族全員インフルエンザで寝込んでいます。

そこで、一応薬剤師の端くれなので、インフルエンザについて独断と偏見でまとめておきます。

参考程度にどうぞ。

 

薬は飲まなくても治る。けどリスクの高い人は飲んだほうがいい。

はい、薬剤師なのにこんなスタートですいません。

 

決して、薬を飲まなくてもいいって言っているわけではないんですよ!

インフルエンザは皆さんご存知の通り、基本的には1週間ほどで治る病気です。

けどちゃんと薬は飲みましょうね。

まぁ、しんどすぎて嫌でも薬飲むでしょうけど。。

 

よく週刊誌なんかで、飲んではいけない薬:抗インフルエンザ薬 なんて書かれています。

理由を読んでみると、解熱するのが1日早くなるだけだから。

 

いやいや、1日早くなるって言うのは正しいけど、だから飲んじゃダメってことにはなんないでしょ。

 

むしろね、重症化しやすいから飲んだほうがいい人がいます。

 

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

・小児(5歳未満)

・高齢者(65歳以上)

・妊婦

[/st-mybox]

 

これらの人は体力が弱っていて、重症化してしまう可能性が高くなっています。

 

高熱が出る、節々が痛い、急な悪寒、咳などの症状が現れれば、すぐに受診し抗インフルエンザ薬を処方してもらいましょう。

 

妊婦さんも、リスクよりベネフィットのほうが大きいということで、抗インフルエンザ飲みます!

 

家族で受診を渋っている人がいれば、受診を勧めてあげましょう

 

とにかく脱水を予防。ポカリスエットかOS-1(経口補水液)を

インフルエンザ(特にA型)は高熱が出るのが特徴です。

[st-midasibox title=”注意” fontawesome=”fa-exclamation-circle faa-flash animated” bordercolor=”#f44336″ color=”” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

高熱が出ない症例もたくさんあるので注意

[/st-midasibox]

 

だから大量の汗をかきます。

 

汗にはナトリウムなどのミネラルが含まれており、水を飲んだだけではミネラルは摂取することができません。

 

そして、ただの水をいくら飲もうが、水分は体にうまく吸収されないのです。

 

水を吸収するには、ミネラルを一緒に摂るのが大事。

ナトリウムは、小腸においてブドウ糖が一緒にあると、すばやく吸収されることがわかっています。しかし、ナトリウムに対してブドウ糖が少なすぎても多すぎても吸収は速くなりません。ナトリウムとブドウ糖濃度のバランスが大切です。

そして水は、ナトリウムとブドウ糖の吸収に引っ張られて一緒に体に取り込まれます。(ナトリウムの吸収が速い=水分の吸収が速い)

大塚製薬 OS-1より

なので、ポカリスエットや経口補水液を飲むようにしましょう。

 

一度に大量に飲むと気持ち悪くなってしまうので、こまめに少量ずつ飲むのがポイントです。

経口補水液の作り方

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

経口補水液の作り方

水:1L

砂糖:大さじ4と1/2(40g)

塩:小さじ1/2(3g)

レモン果汁を絞ると飲みやすくなります

[/st-mybox]

 

経口補水液は砂糖と塩のバランスで吸収率が変わってくるので、ある程度計量して作りましょう。

 

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

脱水していれば、美味しく感じ

脱水していなければ、しょっぱく感じます

[/st-mybox]

 

解熱剤はアセトアミノフェン製剤一択

普段みなさんは解熱鎮痛剤として、ロキソプロフェン(ロキソニン)やジクロフェナク(ボルタレン)などさまざまな薬を飲んでいるかもしれません。

 

けど、インフルエンザの時に服用するのは、アセトアミノフェン一択と思っておいてもらっていいと思います。(ロキソニンやボルタレンは使いにくい、インフルエンザ脳炎のからみで)

 

小さな子から妊婦、おじちゃんまで使える安全性の高い薬です。

錠剤、粉薬、坐剤と様々な剤形がありますよ。

 

なので、家に昔もらった解熱薬が眠っているからと言って、適当に使ってはいけませんよ。

 

熱は下げたほうがいいの?下げないほうがいいの?

これは一概には言い難いところですが、高熱が出ている(38.5℃以上)なら解熱剤を使ったほうがいいと思います。

 

熱が上がっているのは、体がウイルスと戦っているためだから下げないほうがいいという意見もあるとは思います。

 

しかし一方で、高熱に体がさらされていることで、脱水、体力の消耗も進んでいきます。

 

高熱は、真夏の炎天下でマラソンをしているのと同じ状態だという話もあり。

 

なので、れぞれのクリニックの先生の指示に従っていただくのが一番ですが、個人的には高熱が出て、しんどそうにしていれば、解熱薬(アセトアミノフェン製剤)を使用していいと考えています。

 

もちろん連続で使用する際には、6~8時間はあけましょう。

 

インフルエンザ迅速検査の結果がすべてではない

インフルエンザの迅速検査で陰性、陽性の結果がすべてではありません。

僕の場合は目を見ただけで、インフルエンザだねと言われました。

 

患者さんからの聞き取り

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

・学校や職場で流行っているか?

・繁華街に出かけたか?

・家族でかかっている人はいないか?

・関節痛はあるか

・熱は何度か

・その人がインフルエンザだった場合のリスク

[/st-mybox]

 

こういった様々な条件を考慮しDrは診察しますので、検査が陰性でもインフルエンザとして治療していく例はいくらでもあります

 

ですので、陰性だと困るからといって、時間をおいて受診するというのはやめましょう。

 

[st-mybox title=”注意ポイント” fontawesome=”fa-exclamation-circle” color=”#ef5350″ bordercolor=”#ef9a9a” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

インフルエンザ治療薬は原則48時間以内に投与することが必要

[/st-mybox]

インフルエンザの感染力は最強。家の中では隔離を。

インフルエンザは感染力が強、すごい勢いで広がっていきます。

 

家の中で2次感染を防ぐためにも徹底的な隔離をするしかありません。

 

本人の咳、鼻水はもちろん、感染した手で触ったドアノブからも感染が広がります

予防にはマスク、手洗いうがいを

マスクは基本的には、自分から出さないことが目的ではあるんですが、気休め程度にはなるでしょう。

 

 

マスクをしているとずれてくるので手でちょこちょこ直してしまいますが、マスクの外側は汚染された場所だと思っておいてください。

その手でお菓子を食べれば、インフルエンザウイルスも体に入れているのと同じですよ。

 

家に帰ったり、なにかを食べたりする前には必ず手洗いうがい・うがいを

インフルエンザウイルスはアルコール消毒でOK

インフルエンザウイルスはアルコール消毒が有効なウイルスになります。

 

なので、携帯用のアルコールジェルを普段から身に着けておきましょう。

 

[st-midasibox title=”注意” fontawesome=”fa-exclamation-circle faa-flash animated” bordercolor=”#f44336″ color=”” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

この時期に流行るノロウイルスはアルコール消毒は効果なし

[/st-midasibox]

 

予防投与可能(保険適応外)

 

インフルエンザにかかっている同居の家族がいるときに、原則以下の方は予防投与の対象となる(自費)

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

・65歳以上の高齢者

・慢性呼吸器疾患、慢性心疾患

・糖尿病等

・腎機能障害患者

[/st-mybox]

 

一言でいうと、元から何らかの疾患を持っていて、インフルエンザにかかってしまうと重篤化しやすい患者さんには、予防で投与するのもありだよってことだね。

まとめ

ぱっと思いついた内容について書いてみましたが、一番大事なのはかかりつけ医の指示に従うことです

 

それを前提に僕の考えとしては

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

①薬を飲む

②水分をしっかりとる

③しっかり休む

④周りの人は映らないように注意

[/st-mybox]

 

結局はこれが一番重要だなと思います。

インフルエンザは命をも脅かしかねない、怖い病気です。

まずは予防。そしてかかってしまった時の対処法を理解しておくことが大切だと思います。